JC:Effects of Coenzyme Q10 Supplementation on Oxidative Stress Markers, Inflammatory Markers, .....
今月のJCは自分の携わる獣医循環器の分野からの論文になります。犬では慢性変性性房室弁疾患が最も多く発生します。いわゆる弁膜症です。人の僧帽弁疾患のcarpentier分類の2型に近く、変性した弁は分厚く肥厚し腱索断裂が発生することで、僧帽弁が逸脱を起こすようになり僧帽弁逆流を生じ、最終的には心不全に至ります。
治療の中でコエンザイムQ10(以下CoQ10とします)が心疾患の犬に良いとされ、サプリメントとして使用されるのをよく見かけます。今回の論文ではCoQ10が犬の心疾患に対してどんな役割を持つのかを調べております。
結果としては心不全の犬において全身の炎症に対して抗炎症作用を持つことが、CoQ10の役割としておりました。ただし生存期間などを調べたものではなく、パラメータだとFS(左室内径短縮率)に有意差を認めただけということで、サプリメントとしてどれだけの意味があるのかはよく考えないといけないと思いました。
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