今月のJC:The effects of COVID-19 on cognitive performance in a community-based cohort

The effects of COVID-19 on cognitive performance in a community-based cohort: a COVID symptom study biobank prospective cohort study
今月のJCは日々の研究とは関係なく、新型コロナウイルス感染症の論文です。
最近は「コロナはただの風邪!?」という論調を時々耳にするようになりました。
これに関しては議論の分かれるところではありますが、少なくとも後遺症に関してはこれまでの風邪やインフルエンザと比べて同じとは言えないようです。
コロナ感染と認知機能に関する論文があり、興味深かったのでご紹介します。
イギリスで約5千人の新型コロナウイルスに罹患した患者で調査が行われ、その結果が臨床医学誌に発表されました。
それによると、感染者の一部において、有意に認知機能が落ちていたようです。
更に、罹患から 12週間後も認知機能低下が継続している人がおり、そのような人では約10歳分の認知能力が低下していました。
怖いのは、認知能力の低下は感染後2年経過しても継続していたようです。
重症患者においてその傾向が強いようで、ほとんど症状もなくすぐに完治した人では認知機能の低下は見られなかったとのこと。
ワクチンやマスクに関しても、これまた色々と議論が分かれていますが、今後もそれぞれが無理のない範囲で感染対策を行いつつ、重症化になることは避けたいですね。

帝京大学医学部 移植免疫・腫瘍免疫研究室

夢と希望をもって誰でも(出身・経歴を問わず)斬新な研究ができるよう、この研究室の俗称を“どらえもんラボ”と名付けました。実験をしたい、そして新しいことを発見したいという夢がありながら、なかなかその場が見つからない、そのような方は是非“どらえもんラボ”にお立ち寄りください。そして、実験や討論を一緒にやりましょう。

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