今週のJC:FcγR-mediated SARS-CoV-2 infection of monocytes activates inflammation

今週のJCはコロナウイルスと免疫の話です。

新型コロナウイルスが単球やマクロファージに感染を起こすと、ウイルス的にはそれ以上の増殖が難しくなり、行き詰まる(論文の言葉を借りるとデッドエンド)ようです。しかしその際に、単球やマクロファージは炎症性細胞死(パイロプトーシス)を起こし、パイロプトーシスを起こした単球やマクロファージからは、免疫アラームを鳴らし感染部位に免疫細胞を集合させ免疫防御を行うようです。

しかしパイロプトーシスを起こした単球やマクロファージから吐き出される炎症性サイトカインなどのメディエイターは、サイトカインストームを起こし臨床症状の悪化を起こすようです。

体を守るための免疫であり、ウイルスの増殖は抑えるが、体には重度の炎症を起こし肺炎などにより死亡するということでした。免疫の良い面悪い面がとてもわかりやすい内容だと感じました。

帝京大学医学部 移植免疫・腫瘍免疫研究室

夢と希望をもって誰でも(出身・経歴を問わず)斬新な研究ができるよう、この研究室の俗称を“どらえもんラボ”と名付けました。実験をしたい、そして新しいことを発見したいという夢がありながら、なかなかその場が見つからない、そのような方は是非“どらえもんラボ”にお立ち寄りください。そして、実験や討論を一緒にやりましょう。

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