今週のJC:Early Treatment for Covid-19 with SARS-CoV-2 Neutralizing Antibody Sotrovimab
コロナウイルス感染症者はどこにいるんじゃい!というくらい少なくなってきました。ただ、世界で最もワクチン接種が進んでいるイスラエルでは早期接種者でコロナ陽性が急増しているそうです(※データを見る限り1~2%の差しかありません)。
今週のJCは日本でも9月にCOVID-19治療薬として特例承認されたソトロビマブ(Sotrovimab)の有効性と安全性を検討する二重盲検ランダム化比較試験(COMET-ICE)の報告です。泣く子も黙るダブルブラインドランダム化です。
内容としては、4か国(アメリカ・カナダ・ブラジル・スペイン)の37施設で、発症5日以内かつ重症化の危険因子を1つ以上もつ軽症・中等症のCOVID患者583名を対象とし、ソトロビマブ500㎎を単会注射した群とプラセボ群を作成。評価項目はICU入室や死亡率とした。
結果はプラセボ群7%に対して、ソトロビマブ1%と有意であり、ICUへの入室はプラセボ群5例のみで、うち1例が死亡した。
安全性の評価としての有害事象はプラセボ群19%に対して、ソトロビマブ17%であった。重篤なものもソトロビマブ群で特に多くならなかった。
日本で特例承認された医薬品の安全性や有効性が、海外のデータとはいえ証明されるのはいいことですね。日本の製薬会社が施行中の臨床試験は、日本国内のコロナ感染が少なくなっているため開始出来ず近くの国で施行中だそうですが、こんな素晴らしいデータが出せるように頑張って頂きたいと思います。
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