今週のJC: Protection of BNT162b2 Vaccine Booster against Covid-19 in Israel
日本でも3回目の接種が本格的に導入される見込みとなりましたが、今週のJCは新型コロナワクチンの追加接種に関する新たなエビデンスについて。
背景を言うと、このブースター接種に関してはFDA(アメリカ食品医薬品局)のワクチン担当者が『ブースター接種を必要とする根拠はない』とLancet2021年9月13日号で報告を掲載し、賛否両論が巻き起こっていました。
それに対して、この研究では2021年7月30日から8月31日までに60歳以上で少なくとも5か月以上前にファイザー社のワクチン接種を2回完了した113万7804人のデータベースを用いて、ブースター接種の有効性を評価。主要評価として、ブースター接種群と非ブースター接種群では、コロナ感染率(デルタ株)と重症化率を調査。
結果は…ブースター接種群のコロナ感染率は10分の1・重症化率は20分の1という目に見えて明らかなものとなりました。特に感染率の低下は接種後10日~12日後から徐々に増加し、21日~25日では12~25倍の低下幅だった(下図参照)。
今回の研究は、年配の方で観察期間が短いというlimitation付きですが、免疫学に携わる人間として、ワクチン1回目と2回目が効いているのに、3回目は効きませんというのはあまり考えにくいと思います。副作用も怖いですが、期間が少し空いているので副作用がものすごく増えることは考えにくいのではないでしょうか。第6波が来る予兆がもしあれば、最後の接種から半年程度空いている方は接種を積極的に行ったほうがいいと思います。
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