今週のJC:Coronaviruses in cats and other companion animals: Where does SARS-CoV-2/COVID-19 fit?

今回紹介する論文は猫やその他のコンパニオンアニマルにおける、COVID19感染に関するわかっていることのまとめです。

 以前猫にはCOVID19の感染が成立する記事をあげておりますが、猫がヒトのウイルスであるCOVID19に感染するのがなぜか不思議でした。猫の集団感染や臨床症状のレベル、さらに猫同士や人間、そのほかの動物への感染の可能性に関してはまだほとんど分かってはいません。しかし今回の論文ではなぜ猫に感染するのかという点を考察しており非常に興味深かったです。アンジオテンシン変換酵素(ACE)2がCOVID19の受容体であり、ヒトと猫のACE2が高い類似性を持っていることを一つの理由としてあげています。

 また猫では伝染性腹膜炎という致死性の高いコロナウイルス感染(COVID19とは全く無関係です)が有名なのですが、ヒトコロナウイルスの研究が進めば、猫のコロナウイルス感染に対する治療も変化が出るのかなと思いました。

 犬ではCOVOD19は陽性検査結果は出ているものの、症状はあまり出ないと考えられているということでした。

帝京大学医学部 移植免疫・腫瘍免疫研究室

夢と希望をもって誰でも(出身・経歴を問わず)斬新な研究ができるよう、この研究室の俗称を“どらえもんラボ”と名付けました。実験をしたい、そして新しいことを発見したいという夢がありながら、なかなかその場が見つからない、そのような方は是非“どらえもんラボ”にお立ち寄りください。そして、実験や討論を一緒にやりましょう。

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