今週のJC:A pilot clinical study of the therapeutic antibody against canine PD-1 for advanced ・・・
今週は動物の腫瘍免疫に関する論文です。以前に抗PD-L1抗体投与に関する論文を紹介しましたが、今回は抗PD-1抗体投与の論文です。PD-1はT細胞上に発現し、PD-L1もしくはPD-L2と結合するとT細胞の機能を抑制します。腫瘍細胞は細胞表面上にPD-L1を発現することでT細胞からの攻撃を受けないようにしています。なので、PD-1とPD-L1を結合させないようにする抗体を投与することで腫瘍に対する攻撃を弱めないようにする治療の開発が現在進められています。この研究では転移のみられる口腔内悪性黒色腫の犬に抗PD-1抗体を投与しています。抗PD-1抗体を投与すると、一般的な治療を行うよりも生存期間が伸び、さらには、口腔内の悪性黒色腫が完全に退縮するものもありました。
動物に対するがん免疫療法の報告は徐々に増えてきています。今後研究が進み、新たな治療法として使用されることを期待しています。
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