今週のJC: Immune readouts from the Oxford COVID-19 vaccine

今週のJCは医療従事者へ先行投与が始まったコロナワクチンに関するもの。多くの国で独自開発されたコロナワクチンがありますが、今回はイギリスで開発中のワクチンについて、Nature2021年2月号からお伝えします。

Oxford Covid-19ワクチンの第1相2相試験で分かった免疫結果について。1回投与でもCD4+T細胞やCD8+T細胞は十分に誘導されていた。B細胞によるIgG(免疫グロブリン)は14日目までに検出され、56日目まで維持されたという。また、これらの免疫反応に性差や年齢による違いは見られなかった。2回投与では、ブースター効果によって免疫機能は高くなったが、56日目でも28日目でも同様の免疫増強効果が得られたという。

このコロナワクチン接種を考えるうえで、効果や副作用にfocusがあたりますが、免疫学の人間としては、どの程度継続するのか?が気になります。免疫学でもワクチンによって、十数年もつものと1年しか持たないものの差は未だ分かっていません。上の報告では2か月程度はもちそうなので、インフルエンザワクチンの部類といったところなのでしょう。

打つか打たないか、あなた次第、ですが、私はもう少し様子見しようと思います。

帝京大学医学部 移植免疫・腫瘍免疫研究室

夢と希望をもって誰でも(出身・経歴を問わず)斬新な研究ができるよう、この研究室の俗称を“どらえもんラボ”と名付けました。実験をしたい、そして新しいことを発見したいという夢がありながら、なかなかその場が見つからない、そのような方は是非“どらえもんラボ”にお立ち寄りください。そして、実験や討論を一緒にやりましょう。

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