今週のJC: A Randomized Trial Comparing Antibiotics with Appendectomy for Appendicitis

先月、茨城での外来中に盲腸疑いの患者さんを近くの総合病院へ転送したことがありました。そんなことから、今週はThe NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE2020年10月号の論文を紹介します。

虫垂炎に対する10日間の抗生剤治療群776名と虫垂切除術群776名の30日後の健康状態を非盲検ランダム化試験で比較しました。結果は30日後の健康状態では両群に有意差は無かったのですが、抗生剤治療群の約30%は試験登録後90日までに虫垂切除術を受けていたそうです。また、虫垂結石があると手術リスクや合併症が高くなったということです。

みなさんも「散らす」といえば、盲腸ですよね?明日入試だ!なんていう中学生が手術を拒否したため、腹膜炎などのリスクも重々ICして、抗生剤で「散らした」経験もあります。その後、その中学生は手術したのか、していないのか...やはりある程度の方は手術していたということを再認識させてくれた論文でした。

帝京大学医学部 移植免疫・腫瘍免疫研究室

夢と希望をもって誰でも(出身・経歴を問わず)斬新な研究ができるよう、この研究室の俗称を“どらえもんラボ”と名付けました。実験をしたい、そして新しいことを発見したいという夢がありながら、なかなかその場が見つからない、そのような方は是非“どらえもんラボ”にお立ち寄りください。そして、実験や討論を一緒にやりましょう。

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