Oclacitinib is a novel janus kinase inhibitor with activity against cytokines involved in allergy

今回のJCは、オクラシチニブという薬についてです。

この薬はイヌのアトピー性皮膚炎に使われるJAK阻害薬で、現在獣医療の皮膚科領域では非常にメジャーな薬です。

JAKを選択的に阻害することにより、IL-2,4,6,13,31などの炎症性サイトカインやT細胞増殖を抑制する作用があります。

ヒトでは同じJAK阻害薬の中に、自己免疫疾患に承認されているものがあり、また1例報告にはなりますが、この薬を使用してヒトのアトピー性皮膚炎の治療を行い、奏功した症例もあります。

現在JAK阻害薬を用いることで、マウスのGVHDモデルにおいて体重減少や臨床スコアの改善が見られ、CD8T細胞を介したGVHD様疾患に対する有効性を示す論文もあり、今後JAK阻害薬が様々な治療薬として活躍する幅が広がっていくかもしれません。

上記の内容を踏まえ、オクラシチニブがマウスの臓器移植に対する拒絶反応にどのように作用するのか、現在研究しています。

帝京大学医学部 移植免疫・腫瘍免疫研究室

夢と希望をもって誰でも(出身・経歴を問わず)斬新な研究ができるよう、この研究室の俗称を“どらえもんラボ”と名付けました。実験をしたい、そして新しいことを発見したいという夢がありながら、なかなかその場が見つからない、そのような方は是非“どらえもんラボ”にお立ち寄りください。そして、実験や討論を一緒にやりましょう。

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