今週のJC:Hypothermia versus Normothermia after Out-of-Hospital Cardiac Arrest

今週のJCは、心臓外科もお世話になっている救急医療の現場において、(心停止後の)低体温療法に関するランダム化比較試験が出ていたので報告します。

心源性または原因不明の心停止後に昏睡状態にある1900例を、低体温療法群(33℃、但し28時間後から段階的に復温)と常温療法(37.5℃以下に維持)を1:1でランダム化割付。主要評価項目である全死亡は、低体温療法群50%(465/925例)に対して常温療法群48%(446/925例)と有意差は認められなかった。しかし、循環動態を悪化させる不整脈は低体温療法群で多かった(17% vs. 24%)。

端的に言えば、低体温療法による転帰改善は無かった…といえますね。

状況によっては有効なことも報告されているので、一概に効果なしとも思えないですが…心臓外科手術中の循環停止における低体温は心臓やその他の臓器保護効果を示していると思います。

マウスたちの移植心を冷やして証明してみようと思います。

帝京大学医学部 移植免疫・腫瘍免疫研究室

夢と希望をもって誰でも(出身・経歴を問わず)斬新な研究ができるよう、この研究室の俗称を“どらえもんラボ”と名付けました。実験をしたい、そして新しいことを発見したいという夢がありながら、なかなかその場が見つからない、そのような方は是非“どらえもんラボ”にお立ち寄りください。そして、実験や討論を一緒にやりましょう。

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