今週のJC : Use of metronomic chemotherapy in the management of a cat with abdominal haemangiosarcoma

今週は猫の腸間膜に出来た血管肉腫にシクロホスファミドを使用したメトロノミック療法により生存期間が延長した報告です。通常であれば腹部の血管肉腫は生存期間中央値が77日と報告されていますが、今回の猫では症状も緩和され約300日も質の高い生活が送れたそうです。猫の腹部の血管肉腫は非常に稀でありますが、挙動が悪い腫瘍です。私も腹部血管肉腫で担当した猫がいました。その猫は過去の報告されている生存期間よりも短いものでした。積極的な治療は出来ず緩和治療のみでした。内科療法で生活の質の向上が狙えるのであれば選択肢の一つとして考えてもいいかもしれませんね。動物ではお腹の中の腫瘍の発見が遅くなる事が多々あります。そのため積極的な治療が行えなくなります。少しでも体調の変化がある場合は動物病院での診察を受けましょう。

帝京大学医学部 移植免疫・腫瘍免疫研究室

夢と希望をもって誰でも(出身・経歴を問わず)斬新な研究ができるよう、この研究室の俗称を“どらえもんラボ”と名付けました。実験をしたい、そして新しいことを発見したいという夢がありながら、なかなかその場が見つからない、そのような方は是非“どらえもんラボ”にお立ち寄りください。そして、実験や討論を一緒にやりましょう。

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