今週のJC: Gonadectomy effects on the risk of immune disorders in the dog: a retrospective study

去勢手術、避妊手術は動物病院で一般的に行われる手術です。去勢手術、避妊手術を行うと性ホルモンによる問題行動を減らす、特定の腫瘍や疾患の発生リクスを減らすなどのメリットがあります。しかし、去勢手術、避妊手術を行うことによるデメリットも存在します。今日紹介するのは去勢手術、避妊手術による自己免疫疾患の発生リスク増加を後ろ向きに検討した論文です。去勢手術、避妊手術を行うと手術を行わなかった犬と比べ、副腎皮質機能低下症や自己免疫性溶血性貧血、アトピー性皮膚炎、甲状腺機能低下症、炎症性腸疾患、免疫介在性血小板減少症のリスクが増加しました。さらに避妊手術を行うと避妊手術を行わなかった犬と比べ、エリテマトーデスのリクスも増加するとのことです。去勢手術、避妊手術は行わなかった際の弊害を考えると、行うべき手術であると思います。手術を行うと上記のような疾患にかかるリクスもあること手術前に飼い主様にしっかりと伝えなければならないな、と思いました。

帝京大学医学部 移植免疫・腫瘍免疫研究室

夢と希望をもって誰でも(出身・経歴を問わず)斬新な研究ができるよう、この研究室の俗称を“どらえもんラボ”と名付けました。実験をしたい、そして新しいことを発見したいという夢がありながら、なかなかその場が見つからない、そのような方は是非“どらえもんラボ”にお立ち寄りください。そして、実験や討論を一緒にやりましょう。

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